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Ornette Project
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Ornette Project

 私は15歳でサックスに出会ってから師匠の山口真文さんの指導のもとでスタンダードジャズに触れ、
その後山口さんが参加していたジャズドラマーのジョージ大塚さん(2020年3月永眠)のバンドで
ジャズのスイングすることを学びました。
その時に出会ったのが、オーネットのバンドに参加していた同郷のテナーサックス奏者のデューイ・レッドマン
の演奏でした。オーネットの流れをくむジャズに触れたのは、その時が初めてでその音に魅了されました。
 その時学んだジャズのスイング感と、2014年ごろから阿佐ヶ谷にあるジャズの長老クラブ
マンハッタンの木曜日のJam Session Hostをするようになり、そこで感じたことがオーネット・コールマン
に取り組むきっかけとなります。
マンハッタンのjam sessionでは、レベルもスタイルも違う様々な人たちがセッションに集まり、
セッションを通じて音楽共有していますが共通なことはジャズをスイングして楽しむことだと感じました。
そういう点ではオーネットも一緒だと。
 一昔前は、2−5のフレーズを覚えてジャズ言語を把握してセッションに挑むのが通例でしたが
今の時代は、ジャズも様々な表現が新たに生まれて、スイングし音楽を楽しむ方法が、2-5のフレーズではなく
とも違った角度から音楽に参加したい人もいるはずです。
オーネット・コールマンもモダンジャズの転換期50〜60年代にかけてジャズシーンに登場しました。
その意味を現代に置き換えて捉え直してみたいと思っています。



   
 


「Ornette Coleman tribute Live」
このプロジェクトは、2015年頃からベースの落合康介くんとオーネットの音楽に取り組み、
様々な人とセッションを重ね近年ようやく自分たちならではのオーネットの楽曲演奏が固まってきました。
オーネットの特に初期の音楽の特徴に、2管カルテット(Sax,Tp,Bass,Drums)の編成があり、
これはチャーリー・パーカーらがビックバンドの音楽を最小の編成で再現するときに、
2管Quintetの編成に行き着き、その影響がオーネットにもあるように思います。
オーネットの場合は、コード進行に縛られない演奏のために、コードレスの2管編成になりました。
 このオーネット・コールマンの初期の音楽をスタートラインに組んだ編成が、この4人です。
落合くんと則竹くんとは、2018年ごろから阿佐ヶ谷マンハッタンで不定期に開催している
オーネット・コールマンJam Sessionのセッションホストをお願いしたり、またスイス人ピアニストの
クリス・ウィーゼンダンガーさんが来日した折は、Quartetの編成で演奏していて、とても信頼でき
クリエイティブなリズムセクションです。それにトランペットの渡邉隆雄さんをむかえました。
渡辺さんは、藤井郷子オーケストラや芳垣安洋さんのバンドなど、幅広いシーンで活躍されている
トランペッターで、このプロジェクトで初めての共演しましたが本当に素晴らしく、空間に響く音、
音で空間を作っていく音楽のイメージを共有でき、今後このバンドを成長させていきたいと思っています。
 今の所は、オーネット・コールマンの楽曲を中心に演奏していますが、今後オリジナルなどレパートリー
を増やしていきたいと思っています。
乞うご期待ください!

かみむら泰一sax、渡辺隆雄trumpet、落合康介bass、則武諒drums
2020/1/11国立No trunks 終了
2020/5 /9 国立No trunks 予定



 


「Play Ornette Trio Music〜」

 このトリオは、ジャズシーンとインプロシーンを横断して活躍するドラムの白石美徳くんと、
古くは関西のピアニスト浜村昌子(2019/4永眠)さんとの繋がりで知り合い、時を追って共演してきました。
田嶋さんとは、私がベースの巨匠、齋藤徹(2019/5永眠)さんの音楽と出会うキッカケになった齋藤徹さん
が率いるベースアンサンブルのメンバーで、その後時を追って共演し、彼もまたジャズとインプロを横断して
活躍するベーシストで、特に楽器という道具にはこだわりがすごく、私が齋藤徹さんと共演するようになり
音に対して色々とトライし ていたときに彼に相談をして、彼の知人の大堀サックス研究所を紹介してもらいました。
その後は現在も大堀さんのマウスピースを使って演奏しています。
ある時にこの3人でオーネットを演奏してみようと思い集まって音を出してみたら、即興とジャズが合わさった
感じでとても面白く、オーネットでいうと62年のタウンホールのコンサート以降、続くデイビッド・アイゼンゾンb
チャールズ・モフェットdrというメンバーの演奏のようで、その時期のオーネットの楽曲を演奏したら大変面白かったので
ここをスタートラインに、この3人ならではの”今”を表現できる音楽を目指しています。

かみむら泰一sax、田嶋真佐雄bass、白石美徳drums&percussion
2020/1/17下北沢apollo
2020/6/14本八幡cooljojo 予定

 




Ornette Coleman Jam Session

 奇数月の月末日に阿佐ヶ谷マンハッタンにて、オーネット・コールマンの楽曲のみで行っているJam Sessionです。
2015年から始まりました。
ちょうどオーネット・コールマンが亡くなった年で、その月のJam sessionには多くの人が集ったことを思い出します。
その年の1、2年前よりベースの落合康介くんと近隣の公民館でリハーサルを重ねていました。
当初のメンバーは、ベテランドラマーの楠本卓司さんとベテランマルチリード奏者の森順次さんと4人でリハーサルを重ねて
阿佐ヶ谷マンハッタンのオーネットJam Sessionをスタートしました。
 オーネット・コールマンjam Sessionのコンセプトは、オーネットの楽曲を元に”ジャズのJam Sessionの可能性を探る”ことです。
そのベースにはジャズの特徴となる”4ビート”があり、4ビートの中でスイングしたりまた表現をする”
ことがセッションの共通項となります。かっこいい、悪いはひとまず脇におけば、オーネットの楽曲はジャズの様々なスタイル
(オーソドックス、コンテンポラリー、フリーetc)で演奏可能です。またそういう中で自身の表現を試してみたい人
(ダンス、朗読、ペインティングetc)にもぜひご参加いただければと思います。

2020/5/30 ホストメンバー:かみむら泰一sax、落合康介bass、TBA 予定

 

「オーネット・コールマンを聞く」
 八王子FMの番組「ケンジとタイチのジャズー」にて2018/4〜11の間、トランペッターの伊勢崎賢治さん
と12回に渡り、オーネットを特集しました。オーネットの生い立ちから始まり、晩年の作品までを紹介しました。
 オーネットの音楽活動を大きく6つにわけることができます。
 1つ目は、初期58年〜62年 デビュー、そして黄金のQuartetから、当時先鋭のベーシストが参加しダブルカルテットによる「Free」など。
 2つ目は、62年のタウンホールのオーネットトリオのグループの演奏。デイビッド・アイゼンゾンb、チャールズ・モフェットdrは、
      60年代後半まで続きます。
 3つ目は、60年代後半から、テナーサックス奏者のデューイ・レッドマンが参加した時期です。70年代初頭まで続きます。
 4つ目は、70年代初頭から始めた、オーネットの新しいバンド「Prime Time」の活動です。
 5つ目は、90年代に始めるピアニストとの競演です。
 6つ目は、2000年以降の2ベースカルテットなどの演奏です。

 音楽シーンの転換期に、オーネットは呼吸して自身の表現を変化させてきました。それはまるでマイルス・デイビスのようでもあります。
 58年のデビューでは、モダンジャズの最盛期、モダンジャズの行き詰りを打開しました。
 60年代は、アメリカでは公民権運動が成立し、世界に目を向けても革命の時代で、新しい世界観へと音楽が変化しオーネットも変化していきました。
 70年代には、フュージョンが盛んになり、バンドにエレクトリックが導入され、その時代に「Prime Time」を結成します。
 80年代のファンクからヒップホップへと移り変わる中で、オーネットの「Prime Time」も変化していきます。
 80年代後半のアコースティックジャズ、オーソドックスなジャズへの回帰の流れでは、黄金のQuartet編成と「prime time」を平行させたり
     チャーリー・ヘイデンとのDuoアルバムをリリースしました。
 90年代には、新しいヒップホップと呼吸したアルバムや、アコースティックなジャズの流れで、
 ピアニストを入れたいわゆるオーソドックスなワンホーンQuartetの編成での演奏を始めました。

 2000年以降は、2ベースのQuartetなど、成熟していく自身の音楽を更新して最後まで、現役で活躍されました。




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